今回は、MiniTool Partition Wizardのレビューをお送りします。
本ソフトは、ディスクパーティション管理に必要な機能を持っています。
想定される利用シーンとしては、PCの移行やバックアップが主となるでしょう。
本ソフトの概要や全体的な使い方などを知りたいアナタには有益な記事になっているかと思いますので、よろしくお願いします!
概要
MiniTool Partition Wizardはディスクパーティション管理ソフトです。
Windows向け。(Windows 10 Windows 8.1/8 Windows 7 Windows Vista Windows XP)
Macでは動作しません。日本語対応済み。
開発元は、MiniTool® Software Ltd. となります。
北アメリカ、カナダ、中国に拠点を持ち、グローバル展開されている模様。
データ復旧、パーティションの管理のソフト開発に強みを持つ企業ですね。
MiniTool Partition Wizard - MiniTool® Software Ltd.公式
https://www.partitionwizard.jp/free-partition-manager.html
そもそもパーティションとは?
ディスク内に設ける、「間仕切り」と考えればわかりやすいです。
ディスク内で間仕切りを設けて、内部をCドライブ、Dドライブ・・・みたいな感じに分けることが出来ます。
で、こんなことして何がメリットなのかというと。
例えば、長年使用していて動作がおかしくなり、OS自体を入れなおしたくなった際、もしパーティション分割してなければどうなるでしょうか?
この場合、CドライブにOSとデータが両方入っている状態なので、OSもろともデータも消去するしかありません。
そこで、HDDをCドライブとDドライブにパーティション分割し、Cには Windows 10(OS)をインストール、Dにはアプリケーションのインストールやデータ保存を行うとします。
C、Dで分かれた状態であれば、OSが入っているCドライブだけを対象にして消去 → 再インストールすることなります。
この場合、DドライブはCドライブと領域が異なるので、OSの入れ直しによる影響を受けません。
アプリケーションもDドライブにインストールしておけば、OS入れ替え後に個別のアプリケーションの再インストールは不要です。
超便利!!
機能について
本ソフトが持つ機能は以下の通りです。
- パーティション変更
パーティションの移動、サイズ変更、結合、分割といった操作。 - パーティション管理
パーティションの作成、削除、フォーマット、コピーなどの操作。 - パーティションチェック
ファイルシステムのチェック、パーティションの一覧など。 - ディスク変換
データディスクをMBR/GPTに変換。 - ディスクコピー
OSディスク、データディスクのコピー。
データディスクならMBR/GPT間でのコピーにも対応。 - ディスククリーンアップ
ディスクの抹消、すべてのパーティションの削除。廃棄時に使えますね。 - ディスクのチェック
パーティションのアライメントなど。
パフォーマンスが気になる場合などに実行すればよいかと。 - ダイナミックディスクの管理
ボリュームの作成など、パーティションではなくボリュームに対する操作機能。
無料版は対応していません。 - ブータブルメディアビルダ
Win-PEベースのブータブルメディア作成機能。
HDDからではなく、CDなどのメディアから起動できる。緊急時用。
無料版は対応していません。
ディスク変換、ディスクコピーに出てくる、MBRとGPTの関係性については、開発元の解説ページが詳しいです。
MBR と GPTの違い、相互変換及び初期化方法‐どっちがよい - MiniTool® Software Ltd.公式
https://www.minitool.jp/partition-disk/mbr-vs-gpt-guide.html
あと、その他新機能としては以下が追加されました。
- ディスクベンチマーク
ディスクのパフォーマンスを測定 - ディスク使用状況分析
どのファイルが大量のディスク領域を占用かを確認
エディションについて
本ソフトには複数のエディションが存在します。
個人での利用を想定するならば、基本的には無料版で問題ないと思います。
有料版の機能が使いたくなったらプロ版の購入を検討してみる、という感じですね。
ビジネス用途で複数台の利用を想定される場合は、無料版・プロ版以外の導入をご検討されるのが良いでしょう。
また、データ復元機能が欲しい場合は、無料版・プロ版は対応していませんので、その他のエディションを検討する必要があります。
同社製品であれば「MiniTool Power Data Recovery」がデータ復元機能を持っています。
以下、エディションごとの主な相違点をまとめました。
- 無料版
使用頻度の高そうな基本的な機能は網羅されている。
データ復元はできない。(ただし、1014MBまでならお試しでできそう。)
ビジネス用途での利用は不可で、個人利用が前提。 - プロ版
1ライセンスあたりデバイス1台。
データ復元はできない。 - プロ・アルティメット版
1ライセンスあたりデバイス3台。
データ復元可能。 - サーバー版
1ライセンスあたりデバイス1台。
Windows Serverに対応。
永久無料アップグレード版では、データ復元可能。 - エンタープライズ版
1ライセンスあたり1社内のデバイス99台。
Windows Serverに対応。
データ復元可能。 - テクニシャン版
1ライセンスあたりデバイス299台(社数無制限に使用)
Windows Serverに対応。
データ復元可能。
詳細な機能比較は以下のページが詳しいです。
MiniTool Partition Wizard エディションの比較 - MiniTool® Software Ltd.公式
https://www.partitionwizard.jp/comparison.html
インストール中にウィルス対策ソフトが検知
私は、セキュリティソフトのESETを使用しているのですが、インストール中に警告が表示されました。
「望ましくない可能性のあるアプリケーション」とのことです。
ESETの公式サイトを確認したところ、必ずしも悪意があるとは限らないものの、コンピューターのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があるとのこと。
ただ、ESETのQ&Aページで、明確に「ウィルスではない」との見解も示されています。セキュリティ上の観点からは無視しても大きな問題はないでしょう。
とりあえず私が動作確認した限りでは、著しくPCのパフォーマンスを下げるような動きはありませんでした。
恐らく、起動直後にポップアップで広告っぽいのが出るのでコレを検知したのか・・・?
抱き合わせで別のソフトがインストールされることもなかったので、その点も大丈夫そうです。
参考:ESET公式Q&A
https://eset-support.canon-its.jp/faq/show/3473?site_domain=default
ちなみに、本件について開発元にお問い合わせしてみました。
以下のページから「オプションオファーなしの無料版」をダウンロードすれば、本件は発生しないようです。
MiniTool Partition Wizardのダウンロードセンター
https://www.partitionwizard.jp/download.html
ダウンロードの際は、ページの以下の赤枠で囲った「こちら」をクリックしてください。
MiniTool Partition Wizardの使い方
1. 起動直後、標準の設定では以下のようなスタート画面が表示されます。
主な機能がスッキリまとまっています。
目的別にボタンが用意されていますので、自分が行いたい操作に該当しそうなものをクリックします。
とりあえず、ソフトを起動して操作画面を出したい場合は、右上の「アプリケーションを実行」をクリックしてください。
2.例えば、最初のスタート画面で「ディスク使用状況分析」をクリックすると以下のように表示されます。
メイン画面の上に、スタート画面で選択した機能を使用するための個別ウィンドウが初期表示されます。
操作に慣れてきて、スタート画面の表示が不要になった場合は、スタート画面下部にある「アプリケーション起動時にこのウィンドウを表示します。」のチェックを外しましょう。
3.メイン画面は以下の通りです。
基本的には、この画面で操作を実行していきます。
以下のように、操作対象のパーティションorディスクを選択 → 目的の操作を選択 → 適用ボタンをクリック で基本OKです。
パーティションの上で右クリックを行うことで簡単な操作選択もできます。
便利だと思う方法でやってみてください。
もし、操作に迷う場合は画面右上の「マニュアル」をクリックすると操作マニュアルが参照できます。
まとめ
以上、MiniTool Partition Wizardのレビューを送りしましたが、いかがだったでしょうか。
個人的には、簡単な操作で手軽にパーティション操作ができる点がいいな、と思いました。
パーティション構成を表示するマップなどは他の同種ツールとさほど変わらないので、この手のソフトに使い慣れている場合はそれほど迷わないでしょう。
無料版では若干機能制限があるものの、個人用途としては十分な機能を持っています。
なお、本ソフトを使用するにあたり気を付けていただきたいことがあります。
万が一の誤操作に備えて、本ソフトで実際の処理を実行する前に事前にバックアップを取られることをオススメします。
また、ほとんどの操作は、適用ボタンをクリックするまで保留されますので、適用ボタンのクリック前に操作が正しいかどうか最終確認を行いましょう。
事前に指定しておいて一括で操作を行うこともできますので、その辺はお好みで。
上手に活用しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました^^